古代山城研究会


古代山城研究会について

古代山城研究会は1991年10月、日本及び韓国、中国東北部に遺る古代朝鮮式山城を研究・調査している研究者間のネットワーク機関として発足しました。

活動は年2回の例会(検討会・踏査会)です。

現在会員数は150名。埋蔵文化財関係の職員や大学・博物館の研究者からアマチュアの古代史・城郭研究者まで、古代山城や韓国の城に興味のある方なら、どなたでも参加できます。

連絡先

入会等に関するお問い合わせは事務局までメールでお願いします。
事務局メールアドレス:okurai665@yahoo.co.jp(メールを送られる時は665@を小文字665@にしてください)    


長者山城跡 研究報告会 資料集のご案

広島県で新たな古代山城ー長者山城跡が発見されました。
古代山城研究会では昨年2月から踏査による遺跡の現状把握を開始し、2024年1月初、主要遺構の実測調査を完了しました。
その成果を2024年1月28日、長者山城跡の研究報告会で発表しました。
長者山城調査報告

研究報告会資料集は残部あり、北九州中国書店で販売予定です。
北九州中国書店
〒800-0257 北九州市小倉南区湯川4丁目2-19
TEL:093-921-6570 FAX:093-921-6585

A4 24ページ 1,100円(税込)
内容
新発見の長者山城跡について(向井一雄)
長者山城跡 位置図
長者山城跡 遺構平面図
長者門 実測図
長者山城跡 土段断面図
瀬戸内の古代山城比較資料
広島県内の古墳時代遺跡分布図、安芸国の古代交通路
芸藩通志、西志和村誌

NHK広島:“かつての安芸国に城が” 広島に新たな古代山城を発見


中国新聞:古代山城か、東広島市の長者山城跡 研究会が調査結果を公表

NHK高松: 古代山城 新たに広島で発見 香川の2か所含め10か所に

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第65回古代山城研究会例会「謎の山城・茨城を探る」2023年9月2日開催

『続日本紀』養老三年(719)に停廃記事のある備後国の茨城(いばらき・うばらき)に関する研究集会です。
茨城は常城(つねき、府中市亀ヶ岳か?)と共に遺構が未発見の所在地不明山城の一つですが、
備陽史探訪の会の長年の探索によって、2023年3月、有力な遺跡が福山市加茂町芋原で確認されました。

※昨年9月の第65回古代山城研究会例会「謎の山城・茨城を探る」の資料集は北九州中国書店で販売中です。

例会案内

第66回古代山城研究会例会「広島の古代山城をめぐる」
2024年3月9日〜10日、茨城(芋原の大すき跡)と長者山城の見学会を開催します。
参加は、会員限定です。

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機関誌『溝婁』バックナンバー

機関誌「溝婁(コル)」は北九州中国書店で取り扱っています。購入希望者は直接お問い合わせ下さい。
北九州中国書店
〒800-0257 北九州市小倉南区湯川4丁目2-19
TEL:093-921-6570 FAX:093-921-6585

1〜5号合本と6号は品切れ(絶版)です。
なお国立国会図書館や山城所在の県立図書館などに納本しています。

号数 発行年 内容 頒価 在庫
1号 1991.6.30 義則敏彦「古代山城としての城山城の現状と課題」
向井一雄「城山遺構の検討−石城山・讃岐城山との比較を通して−」
寺岡 洋「城山城周辺の遺跡」
尾多賀晴悟「備後国常城について」
なし
2号 1992.1.31 高正龍「「神籠石」の土塁構造(上)」
向井一雄「御所ヶ谷山城 新発見遺構について−新たに発見された二つの城門跡−」
寺岡 洋「益山 五金山城」
向井一雄「古代山城関係文献目録(日本)1984〜1992」
なし
3号 1992.11.30 高正龍「関門城の城壁と銘文石」
寺岡 洋「廣州 二聖山城」
松波宏隆「姑蘇城踏査記」
向井一雄「南原 蛟龍山城」
なし
4号 1993.9.30 向井一雄「対馬金田城一の木戸について」
工藤茂博「対馬金田城についての覚書」
寺岡 洋「明日香酒船石北遺跡」
なし
5号 1994.5.31 北垣聰一郎「いわゆる神籠石遺構の平面プランとその構築法について」
高正龍「韓国巨済島の邑城3例」
なし
6号 1996.3.31 特集「讃岐城山城跡の研究」
今井和彦・工藤茂博・向井一雄
なし
7号 1998.11.1 成周鐸・車勇杰(訳:寺岡 洋)「稷山 蛇山城」
山田隆文「丹陽独楽山城踏査記−石築城壁面の垂直溝について−」
瓜生秀文「雷山神籠石−現在までの調査から−」
平岡岩夫「屋嶋城跡の新発見の石塁に関して」
1000円 あり
8号 1999.11.1 中嶋 聡・向井一雄「宮地岳城跡の発見について−福岡県筑紫野市宮地岳所在の古代山城踏査報告−」
「古代山城の土塁構造−大宰府例会(1998.11.23)の記録」
1000円 あり
9・10合併号 2001.12.15 赤司善彦「大野城跡の土塁について−近年の調査から−」
古門雅高・田中淳也「金田城跡の調査成果について−ニノ城戸城門跡−」
中嶋 聡「宮地岳城跡の東側列石線について」
小川秀樹「豊前中津城石垣にみえる神籠石石材について」
瓜生秀文「伝怡土城跡出土の鬼瓦」
寺岡 洋「韓山・乾芝山城について」
向井一雄「古代山城研究の動向と課題」
「城郭における版築技法の比較検討−日韓シンポジウム(1999.11.27〜28)の記録」
1000円 あり
11号 2003.5.1 中村太一「山城・駅路・令制国−備前・備中国を中心に−」
岡田 博「鬼城山(鬼ノ城)城内の確認調査」
山元敏裕「屋嶋城跡の発掘調査について−城門調査を中心に−」
秀島龍男「宮地岳古代山城跡−2002年3月〜11月踏査報告−」
向井一雄「古代山城関係文献目録(日本)1984〜2003」
1000円 あり
12号 2005.5.1 朴淳發・成正庸(訳:寺岡 洋)「百済泗比羅城II」
山元敏裕「屋島南嶺で確認した堀切について」
松尾洋平「鬼ノ城における石材加工痕について」
1000円 あり
13号 2007.5.1 特集「大宰府羅城と宮地岳山城」−羅城シンポジウム−
草場啓一「宮地岳古代山城」
末永浩一「唐原山城跡の調査」
小澤桂憲「災害復旧事業にかかる大野城跡の調査成果−土塁編−」
城戸康利「大野城・新発見の城門」
朴淳發「泗比羅城研究の現段階」
松波宏隆「新羅・高句麗地域の遮断城・関隘−囲繞しない城壁について−」
杉原敏之「水城跡の発掘調査−外濠の調査成果を中心に−」
中村昇平「小水城の調査−大土居水城跡を中心に−」
羅城シンポジウムの記録(2006.2.5)
田中淳也「金田城跡南門の調査成果について」
1000円 あり
14号 2009.12.1 特集「日・韓古代山城研究セミナー」
向井一雄「日本の古代山城研究の成果と課題」
韓善京「清原南城谷遺蹟の性格」
松尾洋平「古代山城 鬼ノ城ー発掘調査成果から展望するー」
白永鐘「姑母山城の築城時期の考察」
山元敏裕「香川県高松市 屋嶋城跡」
趙順欽「報恩三年山城の構造と変化」
松尾洋平「古代山城における石材使用の一考察」

1000円

あり
15号 2015.4.1 特集「激動の七世紀史からみた古代山城ー東アジアの動乱から古代国家成立までー」
新蔵正道「隋唐帝国の成立と東アジア諸国」
狩野 久「瀬戸内山城の時代ー築城から廃城までー」
激動の七世紀史からみた古代山城シンポジウムの記録(2009.9.6)
木下 良「おつぼ山神籠石麓を通る西海道肥前路」
徐程錫「百済五方城の位置」

1000円

あり
16号 2018.9.1 特集「倉庫からみた古代山城ー大宰府財政と軍制から探るー」
赤司善彦「大野城の建物跡について」
田中淳也「金田城の建物遺構」
矢野裕介「鞠智城跡の建物遺構について」
渡邊芳貴「永納山城跡の内部施設確認調査について」
宮田浩之「北部九州の郡衙と倉庫」
鈴木拓也「文献史料からみた古代山城の倉庫」
向井一雄「高安城跡の礎石建物群」
大橋雅也「総社市鬼城山(鬼ノ城)の礎石建物」
「倉庫からみた古代山城」シンポジウムの記録
李日甲「韓国古代城郭に対する小考」
徐程錫「山城で発見された石壁建物の性格に対する試考」
1500円 あり
17号 近日刊行

※「溝婁」の婁は正しくは「さんずい+婁」です。

古代山城一覧

遺跡の判明している古代山城

山城名 読み方 所在地 地図 リンク
A 大野城 おおの 福岡県太宰府市・宇美町・大野城市
B 基肄城 きい 佐賀県基山町
C 金田城 かなた(かねだ) 長崎県対馬市
D 屋嶋城 やしま 香川県高松市
E 高安城 たかやす 大阪府八尾市・奈良県平群町
F 鞠智城 きくち(くくち) 熊本県山鹿市・菊池市
J 怡土城 いと 福岡県糸島市
1 播磨城山城 はりまきのやま 兵庫県たつの市
2 大廻小廻山城 おおめぐりこめぐりやま 岡山県岡山市・瀬戸町
3 鬼城山城(鬼ノ城) きのじょうさん(きのじょう) 岡山県総社市
4 讃岐城山城 さぬききやま 香川県坂出市・丸亀市
5 永納山城 えいのうざん 愛媛県西条市
6 石城山城(石城山神籠石) いわきさん 山口県光市・田布施町
7 御所ヶ谷城(御所ヶ谷神籠石) ごしょがだに 福岡県行橋市・勝山町・犀川町
8 阿志岐山城 あしき 福岡県筑紫野市
9 高良山城(高良山神籠石) こうらさん 福岡県久留米市
10 雷山城(雷山神籠石) らいざん 福岡県前原市
11 女山城(女山神籠石) ぞやま 福岡県みやま市
12 鹿毛馬城(鹿毛馬神籠石) かけのうま 福岡県飯塚市
13 帯隈山城(帯隈山神籠石) おぶくまやま 佐賀県佐賀市
14 おつぼ山城(おつぼ山神籠石) おつぼやま 佐賀県武雄市
15 杷木城(杷木神籠石) はき 福岡県杷木町
16 唐原山城 とうばる 福岡県上毛町
17 長者山城 ちょうじゃやま 広島県東広島市・広島市

※文献に記録のない山城には「○○神籠石(こうごいし)」と呼ばれているものもありますが、ここでは「○○城」に統一しました。

所在地不明の城

山城名 読み方 所在地 地図 リンク
G 長門城(長門国の城) ながと 山口県下関市周辺?
三野城 みの 高良山城か?
稲積城 いなづみ
H 常城 つね 広島県府中市本山町 亀ヶ岳  
I 茨城 うばら      広島県福山市加茂町北山 芋原
三尾城 みお 滋賀県高島町?
大津城 おおつ 福岡市中央区城内 鴻臚館跡付近か?

西日本の古代山城分布


参考文献

古代山城関係文献目録(日本)2003〜2008年(暫定版)

2003年(平成15)
・河上邦彦『飛鳥を掘る』講談社選書メチエ258(p.174酒船石北西の石垣と両槻宮)
・乗岡実「軍事と土木技術」『考古学ジャーナル』505(特集・古代の土木技術)
・『金田城跡II』(美津島町文化財調査報告書 第10集)長崎県美津島町教育委員会
・『鞠智城跡−第23次調査報告−』熊本県立装飾古墳館分館 歴史公園鞠智城・温故創生館
・『唐原神籠石I』(大平村文化財調査報告書 第13集)大平村教育委員会(現福岡県上毛町)
・寺岡洋「韓国山城紀行・白村江ツアー百済復興軍の拠点となった山城(前)」『むくげ通信』198号 むくげの会
・中村太一「山城・駅路・令制国−備前・備中国を中心に−」『溝婁』第11号 古代山城研究会
・岡田 博「鬼城山(鬼ノ城)城内の確認調査」『溝婁』第11号 古代山城研究会
・山元敏裕「屋島城跡の発掘調査について−城門調査を中心に−」『溝婁』第11号 古代山城研究会
・秀島龍男「宮地岳古代山城跡−2002年3月〜11月踏査報告−」『溝婁』第11号 古代山城研究会
・向井一雄「古代山城関係文献目録(日本)1984〜2003年」『溝婁』第11号 古代山城研究会
・山口裕平「西日本における古代山城の城門について−その類型化と変遷−」『古文化談叢』第50集(上)九州古文化研究会
・寺岡洋「韓国山城紀行・白村江ツアー百済復興軍の拠点となった山城(後)」『むくげ通信』199号 むくげの会
・向井一雄「石城山城の空壕」『戦乱の空間』2号 戦乱の空間編集会
・後藤祥夫「中国東北地方の高句麗山城調査と創価大学考古学研究会の果たした役割」『創価考古』2号・3号合併号〜高句麗山城踏査研究特集〜 創価大学考古学研究会
・宮塚義人「高句麗山城の測量図作成」『創価考古』2号・3号合併号〜高句麗山城踏査研究特集〜 創価大学考古学研究会
・後藤和民・服部敬史・後藤祥夫・宮塚義人「高句麗山城の基礎的研究−衛星画像を利用した高句麗山城の測量調査」『青丘学術論集』第22集 (財)韓国文化研究振興財団

2004年(平成16)
・相原嘉之「倭京の"守り"−古代都市 飛鳥の防衛システム構想−」『明日香村文化財調査研究紀要』第4号 明日香村教育委員会
・乗岡実「激動の七世紀と古代山城」『考古学研究会岡山例会シンポジウム記録4 激動の七世紀と古代山城・吉備の鉄(岡山例会第六回シンポジウム 激動の七世紀と古代山城−鬼ノ城をめぐる新視点−2001/12/8)』考古学研究会
・松尾洋平「鬼ノ城発掘調査」『考古学研究会岡山例会シンポジウム記録4 激動の七世紀と古代山城・吉備の鉄』
・出宮徳尚「古代山城再考」『考古学研究会岡山例会シンポジウム記録4 激動の七世紀と古代山城・吉備の鉄』
・赤司善彦「北部九州の古代山城」『考古学研究会岡山例会シンポジウム記録4 激動の七世紀と古代山城・吉備の鉄』
・狩野久「西日本古代山城の歴史的意義」『考古学研究会岡山例会シンポジウム記録4 激動の七世紀と古代山城・吉備の鉄』
・成正庸(高田寛太訳)「百済土城の変遷と山城」『吉備地方文化研究』第14号 就実大学吉備地方文化研究所
・村上幸雄「鬼ノ城の概要」『吉備地方文化研究』第14号 就実大学吉備地方文化研究所
・『鞠智城跡−第24次調査報告−』熊本県立装飾古墳館分館 歴史公園鞠智城・温故創生館
・向井一雄「山城・神籠石」『古代の官衙遺跡II(遺物・遺跡編)』国立奈良文化財研究所
・原田実「第9章 神籠石の結界」『邪馬台国浪漫譚〜平塚川添遺跡とあさくら路〜』梓書院
・『古代山城鞠智城を考える−発掘調査の記録−(鞠智城跡国史跡指定記念シンポジウム)』(2004/5/16)熊本県教育委員会
・小川秀樹「第二節 御所ヶ谷神籠石と七世紀の国防」『行橋市史』上巻(第二編 原始・古代 第五章)行橋市

2005年(平成17)
・相原嘉之「飛鳥の羅城−飛鳥東方丘陵上の掘立柱塀についての憶測−」『季刊 明日香風』95
・葛原克人「鬼ノ城と東アジア」『古代を考える 吉備』吉川弘文館
・磯村幸男「現代における文化財保存と地域住民〜史跡鞠智城跡の保存と活用、そして継承〜」『古代山城鞠智城を考える(鞠智城跡国史跡指定記念シンポジウム報告書)』(2004/5/16)熊本日日新聞情報文化センター
・大田幸博「鞠智城跡の発掘調査の歴史と成果」『古代山城鞠智城を考える(鞠智城跡国史跡指定記念シンポジウム報告書)』
・小田富士雄「西日本における山城築城に関する史料」『古代山城鞠智城を考える(鞠智城跡国史跡指定記念シンポジウム報告書)』
・出宮徳尚「中・四国地方の古代山城」『古代山城鞠智城を考える(鞠智城跡国史跡指定記念シンポジウム報告書)』
・岡田茂弘「多賀城と古代城柵、保存・活用の現況」『古代山城鞠智城を考える(鞠智城跡国史跡指定記念シンポジウム報告書)』
・板楠和子「文献に見る古代山城の成立とその過程」『古代山城鞠智城を考える(鞠智城跡国史跡指定記念シンポジウム報告書)』
・『永納山城跡−平成14年度〜16年度調査報告書』西条市教育委員会
・石松好雄「北部九州の神籠石からみた永納山神籠石」『永納山城跡−平成14年度〜16年度調査報告書』
・狩野久「山城と大宰・総領と「道」制」『永納山城跡−平成14年度〜16年度調査報告書』
・白石成二「古代伊予国における永納山城」『永納山城跡−平成14年度〜16年度調査報告書』
・『鞠智城跡−第25次調査報告−』熊本県立装飾古墳館分館 歴史公園鞠智城・温故創生館
・『古代山城 鬼ノ城(鬼城山史跡整備事業に伴う発掘調査)』(総社市埋蔵文化財発掘調査報告18)岡山県総社市教育委員会
・『唐原山城跡II』(大平村文化財調査報告書 第16集)大平村教育委員会(現福岡県上毛町)
・朴淳発・成正庸(訳:寺岡洋)「百済泗比羅城II」『溝婁』12号 古代山城研究会
・山元敏裕「屋島南嶺で確認した堀切について」『溝婁』12号 古代山城研究会
・松尾洋平「鬼ノ城における石材加工痕について」『溝婁』12号 古代山城研究会
・小田和利「王都防衛の礎 水城」『歴史群像シリーズ特別編集 飛鳥王朝史』学習研究社
・寺岡洋「韓国考古散歩メモ・南漢山城から栢嶺山城まで−関防遺跡をたずねる旅−」『むくげ通信』210号 むくげの会
・向井一雄「外城ラインに関する一考察」『戦乱の空間』4号 戦乱の空間編集会
・荒井登志夫「第四章 巨大な神籠石と磐井」『前方後円墳の世紀−日本古代史解明の手引II−』(歴研[謎解き]ブックレット)歴史研究会
・仁藤敦史「七世紀後半の戦乱と高安城」『第33回古代史サマーセミナー資料集』(2005/8/25)第33回古代史サマーセミナー事務局(近畿大学文芸学部)
・山田隆文「高安城の発掘成果と城壁推定線」『第33回古代史サマーセミナー資料集』
・棚橋利光「高安城の発見」『第33回古代史サマーセミナー資料集』
・小田富士雄「大陸情勢と朝鮮式山城」『別冊太陽 日本のこころ136 古代九州』平凡社
・小田和利「古代城郭都市−大宰府羅城」『別冊太陽 日本のこころ136 古代九州』平凡社
・渡邊芳貴「永納山城跡の概要」『伊予国唯一の古代山城 永納山城跡の謎に挑む(永納山城跡国史跡指定記念シンポジウム資料)』(2005/11/13)西条市教育委員会
・狩野久「7世紀後半の東アジア情勢と古代山城」『伊予国唯一の古代山城 永納山城跡の謎に挑む(永納山城跡国史跡指定記念シンポジウム資料)』
・石松好雄「北部九州における神籠石と朝鮮式山城」『伊予国唯一の古代山城 永納山城跡の謎に挑む(永納山城跡国史跡指定記念シンポジウム資料)』
・長井數秋「周辺の歴史的環境からみた永納山城」『伊予国唯一の古代山城 永納山城跡の謎に挑む(永納山城跡国史跡指定記念シンポジウム資料)』
・白石成二「古代伊予国における永納山城」『伊予国唯一の古代山城 永納山城跡の謎に挑む(永納山城跡国史跡指定記念シンポジウム資料)』
・赤司善彦「古代の山城とその背景」『日本海域歴史大系 第一巻 古代篇I』小林昌二・小嶋芳孝編 清文堂
・高野晋司「対馬・壱岐の古代」『日本海域歴史大系 第一巻 古代篇I』小林昌二・小嶋芳孝編 清文堂
・中山圭「鞠智城出土の軒丸瓦−朝鮮式山城古瓦の一様相−」『九州考古学』第80号 九州考古学会
・狭川真一「神籠石式山城」『聖武東遊−騎馬軍団東へ』(平成17年度企画展)四日市市率博物館

2006年(平成18)
・金正基「韓国の遺跡を掘る−古代山城を中心に−」『日韓の古代山城を掘る(福岡県教育委員会・大韓民国国立文化財研究所交流20周年記念 九州国立博物館国際シンポジウム』(2006/3/11)九州国立博物館
・小田富士雄「日本の遺跡を掘る−古代山城を中心に−」『日韓の古代山城を掘る(福岡県教育委員会・大韓民国国立文化財研究所交流20周年記念 九州国立博物館国際シンポジウム』
・金容民「扶余と扶蘇山城」『日韓の古代山城を掘る(福岡県教育委員会・大韓民国国立文化財研究所交流20周年記念 九州国立博物館国際シンポジウム』
・向井一雄「日本の古代山城−北部九州を中心に−」『日韓の古代山城を掘る(福岡県教育委員会・大韓民国国立文化財研究所交流20周年記念 九州国立博物館国際シンポジウム』
・朴鐘益「韓国の山城最新発掘調査成果について」『日韓の古代山城を掘る(福岡県教育委員会・大韓民国国立文化財研究所交流20周年記念 九州国立博物館国際シンポジウム』
・亀田修一「日韓の古代山城−類似点と相違点−」『日韓の古代山城を掘る(福岡県教育委員会・大韓民国国立文化財研究所交流20周年記念 九州国立博物館国際シンポジウム』
・狭川真一「古代山城からの可視範囲」『元興寺文化財研究所 研究報告2005』(財)元興寺文化財研究所
・平岡岩夫「東アジアで誇れる屋島が涙している〜幻の屋嶋城は存在した〜」『調査月報』No.229 (財)香川経済研究所
・坪井清足「大廻小廻山神籠石とは」『大廻小廻山城跡の謎に迫る−吉備最大の古代山城−(国指定記念シンポジウム記録)』(2005/5/14)岡山示教育委員会
・賈鍾壽「韓国の城」『大廻小廻山城跡の謎に迫る−吉備最大の古代山城−(国指定記念シンポジウム記録)』
・乗岡実「シンポジウムの趣旨説明と大廻小廻山城跡の概要」『大廻小廻山城跡の謎に迫る−吉備最大の古代山城−(国指定記念シンポジウム記録)』
・磯村幸男「古代山城跡と史跡整備」『大廻小廻山城跡の謎に迫る−吉備最大の古代山城−(国指定記念シンポジウム記録)』
・赤司善彦「九州の古代山城」『大廻小廻山城跡の謎に迫る−吉備最大の古代山城−(国指定記念シンポジウム記録)』
・亀田修一「韓国の古代山城と日本」『大廻小廻山城跡の謎に迫る−吉備最大の古代山城−(国指定記念シンポジウム記録)』
・出宮徳尚「吉備東部の拠点大廻小廻山城」『大廻小廻山城跡の謎に迫る−吉備最大の古代山城−(国指定記念シンポジウム記録)』
・『鞠智城跡−第26・27次調査報告−(池ノ尾門跡及び貯水池跡堰き堤部の調査における中間報告)』熊本県立装飾古墳館分館 歴史公園鞠智城・温故創生館
・『国指定史跡 鬼城山 国指定史跡整備事業に伴う確認調査』(岡山県埋蔵文化財発掘調査報告203)岡山県教育委員会
・『古代山城 鬼ノ城2(鬼城山史跡整備事業に伴う発掘調査・東門、第1水門貯水池ほか)』(総社市埋蔵文化財発掘調査報告19)岡山県総社市教育委員会
・『史跡 御所ヶ谷神籠石I』(行橋市文化財調査報告書 第33集)行橋市教育委員会
・乗岡実「朝鮮式山城」『歴史群像シリーズ よみがえる日本の城28 城の歴史?』学習研究社
・甲元眞之「鞠智城についての一考察」『肥後考古』第14号 肥後考古学会
・寺岡洋「韓国考古散歩・山城・邑城・倭城・石工の痕跡−城郭をたずねる旅−(前)」『むくげ通信』216号 むくげの会
・寺岡洋「韓国考古散歩・山城・邑城・倭城・石工の痕跡−城郭をたずねる旅−(後)」『むくげ通信』217号 むくげの会
・『史跡「石城山神籠石」保存修理事業報告書』山口県光市教育委員会
・寺岡洋「韓国考古散歩・韓国の古代山城を歩く−古代山城研究会・清州(韓国)例会−」『むくげ通信』220号 むくげの会

2007年(平成19)
・坂上康俊「対馬・金田城の調査成果」『海路』第4号【特集】九州の城郭と城下町[古代編] 海鳥社
・瓜生秀文「怡土城築城の経緯について」『海路』第4号【特集】九州の城郭と城下町[古代編] 海鳥社
・赤司善彦「大野城と基肄城」『海路』第4号【特集】九州の城郭と城下町[古代編] 海鳥社
・大田幸博「鞠智城について」『海路』第4号【特集】九州の城郭と城下町[古代編] 海鳥社
・『石城山神籠石第一次。第二次調査概要書』光市
・小澤佳憲「大野城跡第45次調査(北石垣地区)」『第1回東アジア考古学会・中原文化財研究院研究交流会予稿集』(財)中原文化財研究院・東アジア考古学会(福岡大学)
・『大野城跡第46次調査(北石垣地区)の発掘成果−現地説明会資料−』(2007/3/17)福岡県教育庁総務部文化財保護課
・草場啓一「宮地岳古代山城」『溝婁』13号 古代山城研究会
・末永浩一「唐原山城跡の調査」『溝婁』13号 古代山城研究会
・小澤桂憲「災害復旧事業にかかる大野城跡の調査成果−土塁編−」『溝婁』13号 古代山城研究会
・城戸康利「大野城・新発見の城門」『溝婁』13号 古代山城研究会
・朴淳發「泗比羅城研究の現段階」『溝婁』13号 古代山城研究会
・松波宏隆「新羅・高句麗地域の遮断城・関隘−囲繞しない城壁について−」『溝婁』13号 古代山城研究会
・杉原敏之「水城跡の発掘調査−外濠の調査成果を中心に−」『溝婁』13号 古代山城研究会
・中村昇平「小水城の調査−大土居水城跡を中心に−」『溝婁』13号 古代山城研究会
・「羅城シンポジウムの記録(2006.2.5)」『溝婁』13号 古代山城研究会
・田中淳也「金田城跡南門の調査成果について」『溝婁』13号 古代山城研究会
・石松好雄「大宰府と朝鮮式山城」『古代日本と朝鮮の都城』中尾芳治・佐藤興治・小笠原好彦編著 ミネルヴァ書房
・岩本正二「神籠石」『古代日本と朝鮮の都城』中尾芳治・佐藤興治・小笠原好彦編著 ミネルヴァ書房
・今村峯雄・小林謙一・新免歳靖・坂本稔・谷山雅彦「炭素14測定からみた鬼城山遺構の築造年代」『国立歴史民俗博物館研究報告』第137集([共同研究]高精度年代測定法の活用による歴史資料の総合的研究)国立歴史民俗博物館
・白石成二『永納山城と熟田津−伊予国からみた古代山城論−』(ソーシアル・リサーチ叢書)ソーシアル・リサーチ研究会
・寺岡洋「韓国の古代山城を歩く・高句麗の城郭を中心にして−臨津江流域、漢江流域の高句麗城郭を歩く−」『むくげ通信』221号 むくげの会
・『国指定史跡 永納山城跡保存管理計画策定報告書』西条市教育委員会
・『鞠智城跡−第28次調査報告−(深迫門跡における土塁の調査)』熊本県立装飾古墳館分館 歴史公園鞠智城・温故創生館
・池田誠「古代山城に見る防御装置群と戦術−縄張り研究の視点から−」『戦乱の空間』6号 戦乱の空間編集会
・向井一雄「古代烽に対する基礎的検討」『戦乱の空間』6号 戦乱の空間編集会
・白石成二「伊予総領と古代山城」『地方史研究』第328号(57-4)地方史研究協議会
・高田徹「古代山城の出現」『歴史群像シリーズ 戦国の山城(山城の歴史と縄張りを徹底ガイド)』(全国山城サミット連絡協議会編)学習研究社

2008年(平成20)
・矢野裕介「鞠智城跡の池遺構」『季刊 考古学』第102号(特集・土木考古学の現状と課題)雄山閣
・相原嘉之「飛鳥における斉明朝の土木技術−酒船石遺跡の造営と『日本書紀』の「宮東山」−」『季刊 考古学』第102号(特集・土木考古学の現状と課題)雄山閣
・亀田修一「日韓古代山城の比較」『古代武器研究』vol.9 古代武器研究会
・小田富士雄「古代朝鮮式山城整備の現況」『第2回東アジア考古学会・中原文化財研究院研究交流会予稿集』(財)中原文化財研究院・東アジア考古学会(福岡大学)
・山元敏裕『屋嶋城跡II』(高松市埋蔵文化財調査報告第113集)高松市教育委員会

 2003年以前については、1984年以前は、小田富士雄 編『西日本古代山城の研究』(日本城郭史研究叢書 第13巻)名著出版 巻末の「西日本古代山城関係文献目録」、1984〜2002年は、『溝婁』11号掲載の向井一雄「古代山城関係文献目録(日本)1984〜2003」をご参照下さい。



活動記録

○第21回例会(検討会−大阪府八尾市・八尾市文化会館プリズムホール)1999.11.27〜28
27〜28日の2日間にわたり日韓シンポジウム「城郭における版築技法の比較検討」を開催した。昨年太宰府で開催したプレシンポに続く第二弾で、韓国から3人の先生方を招聘するなど本会では初めての大きな検討集会となった。29〜30日は韓国の先生方を高安城−鬼ノ城−御所ヶ谷−宮地岳−大野城にご案内し、鬼ノ城、御所ヶ谷では発掘現場も見学することができた。会場の準備、受付、冊子販売などでは高安城を探る会のお世話になった。
11/27
 向井一雄(古代山城研究会) 「日本古代山城の版築技法」
 赤司善彦(九州歴史資料館・当時) 「水城・大野城の版築」
 小川秀樹(行橋市教育委員会) 「御所ヶ谷神籠石の版築土塁」
 乗岡 実(岡山市教育委員会) 「大廻小廻山城の土塁と列石」
 村上幸雄(総社市埋蔵文化財学習の館) 「鬼ノ城」
11/28
 車勇杰(韓国・忠北大學校) 「韓国の版築土塁」
 菅谷文則(滋賀県立大学) 「中国の典型的な板築」
 崔孟植(韓国・国立扶餘文化財研究所) 「扶蘇山城の版築土塁」
 羅東旭(韓国・釜山廣域市立博物館) 「慶南地域の版築土塁」
(参加者72名)

○第22回例会(検討会−兵庫県姫路市・日本城郭研究センター)2000.5.27
松波宏隆(龍谷大学) 「遼東半島の高句麗山城(1999.4.〜5.)」
「韓国山城の水口新例及び石築城壁について」
寺岡 洋(古代山城研究会) 「武珍古城の特異な城壁について」
山元敏裕(高松市教育委員会) 「屋島城の調査(平成11年度)」
中嶋 聡(古代山城研究会) 「宮地岳・唐原神籠石」
(参加者32名)

○第23回例会(踏査会−福岡県筑紫野市・宮地岳城跡、唐原神籠石他)2000.11.23〜25
23日、博多駅から貸切バスで99年発見された宮地岳城跡へ。途中那津官家と推定される比恵遺跡に立ち寄る。宮地岳では中嶋氏と筑紫野市教委の草場氏の案内で東側の列石線も見学することができた。宿泊は原鶴温泉のビューホテル平成。24日はホテル近くの朝倉宮推定地を見て、発掘中の杷木神籠石を訪れた。吉井町歴史民俗資料館や日岡古墳、楠名・重定古墳に立ち寄り、日田から中津へ抜けて大平村の唐原神籠石、穴ヶ葉山古墳を見学した。その後、新吉富村教委の矢野氏の案内でフルトノ遺跡、新吉富村歴史民俗資料館を見学できた。中津駅前の中津オリエンタルホテルで宿泊。25日は行橋市教委の小川氏の案内で中津城に転用された神籠石列石、調査中の御所ヶ谷神籠石第2東門を見学した。
(参加者22名)

○第24回例会(検討会−兵庫県神戸市・神戸学生青年センター)2001.5.26
今回は懐かしい神戸学生センターで、名城大の加藤瑛二氏を迎え、内モンゴル赤峰市敖漢旗の山城や遼寧省・吉林省の漢代山城についてご紹介いただいた。高句麗山城のルーツを考える意味でも興味深い内容だった。その他、三氏の報告があった。阪急六甲駅前の「磯」で懇親会。翌27日は有志で高安城の踏査を行った。高安城を探る会の案内で土段状遺構(通称:兵舎址)や金ヤ塚礎石群近くの土塁を見学した。
加藤瑛二氏(名城大学) 「内モンゴル赤峰市敖漢旗の山城」
山元敏裕氏(高松市教育委員会) 「屋島城の調査(平成12年度)」
向井一雄(古代山城研究会) 「御所ヶ谷・鬼ノ城の昨年度調査」
山田隆文(橿原考古学研究所) 「飛鳥京跡苑池遺構(第2次調査)」
(参加者27名)

○第25回例会(検討会・踏査会−岡山県岡山市・岡山市立古代オリエント美術館、岡山県総社市・鬼城山城)2000.11.23〜24
近年発掘調査が進展している鬼城山城を中心に、吉備の古代山城を考える検討会を開催した。23日は、鬼城山城の内部施設、交通路、国府調査といったテーマで三氏から報告があり、多面的な非常に興味深い検討会となった。会場・運営では岡山市教委のお世話になった。岡山駅近くの「つぼ八サンルート店」で懇親会。翌24日は総社市教委の村上氏の案内で鬼城山城北門の発掘現場を見学した。昨年度発見された第0水門および周辺の土塁線も調査が進んでおり、築造当時の迫力ある外郭線を見ることができた。見学後、有志で長迫の横口式石槨・秦廃寺を見学した。
中村太一(北海道教育大学釧路校) 「山城・駅路・令制国−吉備地域を中心に−」
岡田 博(岡山県古代吉備文化財センター) 「鬼ノ城 城内の発掘調査」
草原 孝典(岡山市教育委員会) 「備前国府の再検討」
(参加者52名)

○第26回例会(検討会・踏査会−香川県高松市・高松市立図書館、岡山県総社市・屋嶋城)2002.5.18〜19
18日は高松市図書館で亀田修一氏が「朝鮮半島古代山城の見方」と題して、山城遺構の観察点、比較研究、周辺の遺跡との関係、築城主体(施工主)と造営主体(現場)の問題など多方面にわたる検討課題の指摘を行った。合わせて2002年3月に屋嶋城で城門遺構が発掘されたため、古代山城の城門遺構に関する検討会を緊急企画し、最近の各地での城門調査状況を担当者から報告していただいた。高松市内の「仲見世」で懇親会。19日は屋嶋城と周辺遺跡を見学した。午前中、屋嶋城南嶺の発掘現場見学(北斜面土段→屋島寺→城門跡→池跡)と浦生の大石塁、午後は牟礼王墓→小山・南谷遺跡→山下古墳・久本古墳→瀧本神社古墳→宝寿寺跡など屋島南方の山田郡にある6〜7世紀代の遺跡を見学した。
亀田修一(岡山理科大学)「朝鮮半島古代山城の見方」
古門雅高(長崎県教育庁学芸文化課)「対馬・金田城の調査成果」
山元敏裕(高松市教育委員会)「屋島城の城門遺構の確認」
小川秀樹(行橋市教育委員会)「御所ヶ谷神籠石」
村上幸雄(総社市教育委員会)「鬼ノ城 発掘調査」
(参加者43名)

○第27回例会(検討会−兵庫県神戸市・神戸学生青年センター)2002.12.15
神戸学生センターで「古代山城の城壁及び付帯施設の再検討」をテーマに、朝鮮半島古代山城の城郭パーツ論についての検討会を開催した。春例会に続いて古代山城を研究するポイントに関するテーマ第二弾となった。時間の関係で充分な議論はできなかったが、縄張り・選地の問題や自然石−割石−加工石といった石積みに関する問題など、今後深化させるべき個別テーマについて知ることができた。また各地調査の近況報告も行った。有志が阪急六甲駅前の「磯」で懇親会。前日14日には同センターで「高句麗山城研究会」も開催し、松波氏が中国東北部城址踏査の報告を行った。
松波宏隆(龍谷大学)「縄張り、石築城壁、基壇補築、雉城、城門、甕城、城内建物、貯水池」
山田隆文(橿原考古学研究所)「柱溝のある石築城壁」
向井一雄(古代山城研究会)「城門(虎口防御)、烽燧」「金田城・唐原神籠石(資料提供は地元教育委員会より)」
山村芳貴(東予市教育委員会)「平成14年度 永納山城跡発掘調査」
松尾洋平(総社市教育委員会)「平成14年度 鬼ノ城発掘調査概要」
(参加者35名)

○第28回例会(検討会−兵庫県姫路市・日本城郭研究センター)2003.5.24
「百済の役−白村江戦跡関連城址踏査報告」として2003年GWに研究会有志で行った踏査旅行の報告会を開催した。ビデオ(松波氏撮影)を見ながら松波宏隆氏と向井一雄氏が解説を行った。時間の関係で任存城比定地の大興鳳首山城、全栄來説の周留城−扶安位金岩山城のみの紹介となった。扶余羅城など再度ビデオ報告会を企画したい。その他、最近の各地の調査事例を担当者の方々から報告していただいた。例会後はJR姫路駅近くのホテルサンガーデン姫路で懇親会を開催した。
(参加者22名)

○第29回例会(見学会−愛媛県東予市[現西条市]・永納山城)2003.11.29
例会開催地として希望の多かった永納山城で、発掘調査中の現場見学会を開催した。見学会当日はあいにくの雨となったが、調査担当者の山村芳貴氏らのご協力により、2003年度調査の現場を全て見ることができた。列石線や版築土塁の多様性も興味深かったが、永納山で初めて検出された列石前面の柱穴(約3mスパン)も見ることができた。永納山の見学後、貸切バスで妙見山古墳(現今治市大西町・藤山健康文化公園内)と伊予国分寺塔基壇を見学した。懇親会はJR壬生川駅近くの「五味鳥」で開催。
(参加者25名)

○第30回例会(検討会・見学会−岡山県総社市・総社市立図書館、鬼ノ城)2004.5.29〜30
2004年春、復元工事のほぼ成った鬼ノ城で総社市教育委員会のご協力のもと例会を開催した。5/29は総社市立図書館で「鬼ノ城の城門復元」に関する検討会を行い、合わせて最近の各地の調査事例について、担当者の方々から紹介・報告していただいた。5/29は総社市のお食事処で懇親会。翌5/30は復元された鬼ノ城西門と版築土塁を見学した。残念ながら版築土塁の一部は崩壊事故で崩れていたが、古代工法の優秀性を改めて認識させられた。
村上幸雄(総社市埋蔵文化財学習の館館長)「鬼ノ城西門・版築土塁復元について」
向井一雄(古代山城研究会)「古代建物の上屋構造−特に門について」「金田城跡南門・唐原神籠石第1水門(資料提供は地元教育委員会より)」
小川秀樹(行橋市教育委員会)「御所ヶ谷神籠石東門・第2東門の調査」
山元敏裕(高松市教育委員会)「屋島城の城門遺構の確認」
山村芳貴(東予市教育委員会)「平成15年度 永納山城跡発掘調査」
(参加者42名)

○第31回例会(見学会−熊本県鹿本郡菊鹿町・鞠智城温故創生館、鞠智城跡)2004.12.11〜12
復元整備の進められている鞠智城跡の見学会を鞠智城温故創生館のご協力で開催した(鞠智城での例会は2回目)。最初に大田幸博館長と矢野裕介氏からこれまでの発掘調査・整備の概要について説明を受け、城内の土塁線を中心に見学。鞠智城では2002年に初めて土塁基底部の列石が確認されており、今回は2004年度調査で確認された列石や柱穴を見学することができた。12/11夜は宿泊先の菊翠苑で懇親会を開催、温泉につかりながら山城談義に盛り上がった。翌12/12は貸切バス・車に分乗して瀬高に出て女山神籠石を踏査。瀬高町歴史資料館にも立ち寄り、女山神籠石長谷谷水門の模型(築造途中の様子を再現)を見学した。午後は高良山神籠石(久留米市)を踏査した。
(参加者23名)

○第32回例会(検討会・踏査会−奈良県橿原市・橿原考古学研究所、酒船石北遺跡)2005.5.28〜29
会発足以来初めて奈良県で例会を開催した。まず高安城についてこれまで橿原考古学研究所を中心に行われた発掘調査の総括を河上邦彦氏から行われ、ついで山田隆文氏から最近の踏査によって見つかった土塁・列石状遺構と想定される城域について報告があった。また高安城だけでなく、近年調査された酒船石遺跡や諸カシ谷遺跡など飛鳥地域の城郭的遺跡についても各調査担当者から調査成果の報告がなされた。その他、屋嶋城(山元敏裕氏)、永納山城(渡邊芳貴氏)、鹿毛馬城(須原緑氏)について最近の調査成果の紹介があった。翌日は万葉文化館内の飛鳥池遺跡の展示を見て、飛鳥寺から酒船石遺跡を見学した(既に東側調査区は埋め戻しており、列石は覆屋をした最初の調査区のみ見られる)。
河上邦彦(神戸山手大学教授) 「高安城の発掘調査について」
山田隆文(橿原考古学研究所) 「高安城の踏査成果」
木場幸弘(高取町教育委員会) 「森カシ谷遺跡の発掘調査」
相原嘉之(明日香村教育委員会) 「酒船石遺跡の発掘調査」
(参加者35名)

○ 第33回例会(シンポジウム・見学会−福岡県筑紫野市・筑紫野市生涯学習センター、水城・小水城、宮地岳山城)2006.2.4〜5
"羅城シンポジウム"と銘打ち「大宰府羅城と宮地岳山城」を開催した。研究会としては99年に開催した版築シンポ以来の大会で、報告者は総勢8人。参加者も最多の75名となった。韓国からも朴淳發先生を招聘して扶余羅城の最新の成果についての講演があり、「羅城」とは何かにとどまらない、「大宰府成立論」にも議論が及ぶ有意義な研究集会となった。前日の4日午後は博多駅から貸切バスで、小水城(天神山・大土居・上大利)−水城大堤(西門・東門)−宮地岳山城を見学した。研究会として宮地岳山城の見学会は2回目となるが、今回多くの人が初めて第3水門の威容を見ることができた。小水城の見学では春日市教委の中村昇平氏、宮地岳山城の見学では筑紫野市教委の草場啓一氏、小鹿野亮氏のお世話になった。
2/4 羅城シンポジウム
草場啓一(筑紫野市教育委員会) 「宮地岳古代山城」
末永浩一(上毛町教育委員会) 「唐原山城」
小澤佳憲(福岡県教育庁) 「大野城」
城戸康利(太宰府市教育委員会) 「大野城・新発見の城門」
朴淳發(韓国・忠南大学校) 「泗比羅城」
松波宏隆(龍谷大学) 「新羅・高句麗地域の遮断城・関隘」
杉原敏之(九州歴史資料館) 「水城の発掘調査」
中村昇平(春日市教育委員会) 「小水城の調査」
(参加者75名)

○ 第34回例会(踏査会−福岡県瀬高町(現みやま市)・女山神籠石、佐賀県武雄市・おつぼ山神籠石、福岡県飯塚市・鹿毛馬神籠石)2006.5.27〜28
この例会は今までと趣向を変えて、北部九州の神籠石系山城の石切場をめぐる踏査会を企画した。27日、JR瀬高駅からジャンボタクシーに分乗し、山川町教委員の東竜雄氏と築地原氏の案内で女山神籠石の採石場推定地へ。現場には高さ5mを超す巨岩が残り、列石状に採石した痕も残る。この後、山門郡衙に想定される朝日遺跡を通り、女山神籠石の横尾谷水門・長谷水門を見学した。この日は天気悪く終日雨やまず。宿泊は武雄温泉のパーソナルホテル遊。翌28日は木下良先生の案内で、おつぼ山神籠石と杵島山地との間を通過する駅路推定線を歩く。駅路から見える場所にのみ土塁・列石を設けている状況を実地に確認することができた。おつぼ山では東門近くの石材加工場所で矢穴のある残石を確認し、採石地である杵島山地中腹の立岩でも同様な矢穴を確認できた。28日午後は、大宰府から米の山峠を越えて飯塚方面へ。途中蘆城駅かと言われている阿志岐A地点から宮地岳城を望見、また大分廃寺塔跡にも立ち寄った。飯塚市教委の須原緑氏の案内で鹿毛馬神籠石を見学、ここでは列石線北側尾根でコッパの多量堆積、列石線南端では残念石や矢穴のある石材を確認した。帰りはショウケ越えを通り、博多駅で解散。
(参加者16名)

○第35回例会(検討会・踏査会−韓国忠北道清州市・忠北大学・中原文化財研究院)2006.11.23〜26
以前から企画のあった韓国例会を初めて開催した。日程は11/23〜26の4日間で、忠清北道の清州を中心とした地域の山城を踏査した。この地域はかつて三国の係争地となったため、時代や各国ごとに興味深い城郭遺構が多く遺っている。23日は正午頃、ソウル仁川空港に集合し貸し切りワゴン車2台に分乗して、ソウル近郊・京畿道河南市春宮洞の二聖山城を見学。有名な八角形建物や貯水池、整備中の城門址・雉城を見ることができた。初日夜は清州到着後、車先生ら中原文化財研究院のメンバーの歓待を受けた。
翌24日は三年山城と姑母山城を中原文化財研究院のメンバーのご案内で見学。発掘調査中の遺構を見学することができた。三年山城では確金(ファックセ/扉軸摺金具)の出土した城門址や女墻、姑母山城では水口と導水溝遺構や貯水池を見学した。
25日は午前中、予定していた高句麗の南進拠点城柵−南城谷遺跡の見学が隣接する軍の行事の関係で中止となり、代わりに原三国期(2-3世紀)までさかのぼるかと言われている井北洞土城を見た後、清州市西郊の父母山城を見学した。この日の午後は日韓古代山城研究セミナーという研究交流会を中原文化財研究院で開催。日本側から3名、韓国側からも3名が最近の調査成果の報告を行った。交流会は短時間だったが内容的には非常に充実したものとなった。セミナー後の懇親会は二次会をノレバン(カラオケ)に移して深夜まで続いた。
最終日の26日は清州を早朝に出発、忠清南道錦山の栢嶺山城を目指した。この地域は新羅・百済国境の要衝−炭ケンに比定され、特に栢嶺山城は百済泗比期(7世紀)の遺物のみ出土する遺跡として注目されている。栢嶺山城の見学後、足早にソウルへ戻り、仁川空港から帰路についた。今回の旅行での見学・セミナーなどでは、車勇杰先生と成正ヨン氏をはじめとする忠北大学・中原文化財研究院の方々にお世話になった。
11/25 日・韓古代山城研究セミナー
向井一雄氏(古代山城研究会) 「日本における最近の古代山城調査事例−北部九州を中心に−」
韓善京氏(韓国・中原文化財研究院) 「清原 芙江里 南城谷遺跡 検討」
松尾洋平氏(総社市教育委員会) 「古代山城 鬼ノ城−発掘調査成果から展望する−」
白永鐘氏(韓国・中原文化財研究院) 「姑母山城の築造時期 考察」
山元敏裕氏(高松市教育委員会) 「香川県 高松市 屋嶋城跡」
趙順欽氏(韓国・中原文化財研究院) 「報恩 三年山城の構造と変化」
(参加者14名)

○第36回例会(検討会・踏査会−福岡県太宰府市・九州国立博物館、佐賀県基山町・基肄城)2007.5.1920
1日目は、九博の研修室で、大野城、阿志岐城(旧称宮地岳古代山城)など、昨年度の調査成果報告会を開催した。小澤氏の報告は20073月に現説が開催された大野城北石垣地区の調査報告で新たに確認された城門の唐居敷に軸摺金具が装着状態で検出された。軸摺金具は韓国の山城では数例事例があるものの、国内では初めて発見。また阿志岐城では東側の調査区で版築土塁や柱穴が検出された。研究会後、西鉄二日市駅近くの浜太郎で懇親会。 
小澤佳憲(福岡県教育庁)「大野城跡 第46次調査(北石垣地区)の発掘成果」
草場啓一・小鹿野亮(筑紫野市教育委員会)「宮地岳古代山城の調査報告」
瓜生秀文(前原市教育委員会)「怡土城確認の城門遺構」
山元敏裕(高松市教育委員会)「屋嶋城跡城門の調査(平成18年度調査概報)」
山田隆文(橿原考古学研究所)「韓国の軸摺金具(ファクセ)について」
松波宏隆(龍谷大学)「韓国例会(2006.11.2326)の報告」

2日目はこれまで要望の多かった基肄城の踏査会を行った。鳥栖駅からジャンボタクシーで基肄城の南谷水門へ向かう。東側尾根から登り始め、途中仏谷に伸びる支尾根上の礎石群二棟の発掘現場を見学し、東北門〜北帝門へ向かった。北帝門から一旦城内へ下りて、礎石群を見ながら山頂へ。山頂から大礎石群を見ながら再び下山して南谷水門前で昼食となった。南谷水門の西側の小谷に設けられた石垣(お堂の裏)は見学できたが、仏谷水門は残念ながらブッシュのため断念。基肄城見学後、基山駅近くのとうれぎ土塁と関屋土塁(駅北側の踏切の場所)を見学した。関屋土塁は近年調査され版築基礎が検出されたが、残念ながら濠の有無など土塁の前後関係は判明していない。この後、鳥栖市の田代太田古墳(装飾古墳)や庚申堂塚古墳を見ながら、最後に「肥前国風土記」養父郡の烽推定地である朝日山へ登った。山頂は中世城郭の跡で現在はTV塔と展望台がある。西の日ノ隈山、東の宮地岳(天山)は遠望できたが、基肄城は前山に遮られ判別しにくいことがわかった。JR博多駅前の信長本家で有志で反省会。
(参加者41名) 

○第37回例会(検討会・踏査会−岩手県盛岡市・志波城、矢巾町・徳丹城、北上市・江釣子古墳群、奥州市・胆沢城)2007.11.1718
初の東北地方での例会を開催した。古代山城と城柵官衙は共に律令時代の軍事施設だが、地域や機能の違いから比較されることはほとんどない。1日目は午後から、盛岡市遺跡の学び館で勉強会を開催。城柵初心者の多い会員向けに八木氏に東北城柵について概説をしていただき、室野氏には城柵後の東北北部の城館について報告していただいた。また鈴木氏は文献からみた城柵についてお話しいただき、東北城柵と古代山城の意外な共通点に気づかされた。
八木光則(盛岡市西部公民館)「東北地方の古代城柵」
室野秀文(盛岡市教育委員会)「古代末期の柵と館−岩手県内陸部を中心に−」
鈴木拓也(近畿大学)「文献からみた東北城柵」
向井一雄(古代山城研究会)「西日本古代山城研究の現状と課題」

期待を込めて東北盛岡で開催したのだが、参加者は会員だけだと12名という近年では最も少なく今後に課題を残す結果となった。関西以西から東北地方へは予想外に遠いイメージがあるらしく、中国・九州からの参加者はゼロだった。盛岡例会開催にご協力いただいた八木氏、室野氏ら盛岡市教委の方々、また応援していただいた鈴木氏にも改めて感謝したい。研究会後、盛岡市内の居酒屋 じょ居で懇親会、また盛岡名物の冷麺も盛楼閣で食べた。
翌日は、室野氏の案内で、盛岡市の志波城を見学、復原された南門にも特別に登らせていただいた。志波城見学後、近世の盛岡城に立ち寄り矢巾町の徳丹城へ。徳丹城に隣接した矢巾町歴民資料館を見学後、西野修氏(矢巾町教委)の説明で徳丹城を見る。その後、車中で昼食を取りながら、蝦夷の古墳といわれる北上市江釣子古墳群へ立ち寄り、江釣子民俗資料館で高橋文明氏(北上市教委)の説明を聞く。最後は奥州市胆沢城で、雪のちらつく中、胆沢城をほぼ一周して、奥州市埋蔵文化財調査センターを見学。水沢江刺駅で解散した。
(参加者18名)

○第38回例会(踏査会・検討会−岡山県総社市・鬼ノ城、岡山市デジタルミュージアム)2008.5.316.1
1日目は、13:00JR総社駅に集合、鬼ノ城東南麓の小水城状遺構を見学後、血吸川の谷(小字御門)の奥でジャンボタクシーを下車し、東門ルートを登った。急坂だが、意外と時間はかからず約30分で東門へ到着。岡山県古代吉備文化財センターの大橋雅也さんらのご案内で2006年と07年の城内調査区を見学(調査後埋め戻されている)。また整備の完了した北門も見学した。見学会後、JR岡山駅前の鳥好駅前本店で懇親会を開催した。

2日目は岡山市デジタルミュージアムで「古代山城座談会」を開催。8人のコメンテーター(赤司、大橋、木本、鈴木、乗岡・松波・向井・山元)による古代山城研究の最新の成果やトピックに関する討論を行った。主な論点としては、?出土土器からみた年代論の検討、?歴史地理的な検討−(1)地域勢力との位置関係、(2)駅路との位置関係や先後関係、?朝鮮半島城郭との比較、などについて議論することができた。これまでの例会はどちらかというと発掘調査された山城の調査報告を担当者の方々から聴き、発掘現場を見学するといった形が多かった。今回のような研究の論点を決めて突っこんだ議論する機会は初めての試みだったが、参加者の方々からは好評をいただいた。今回は時間の関係もあり、斉明天皇築城説や東アジア外交史などの文献関係の検討は充分できなかった。次回を期したい。
(参加者53名)

○第39回例会(検討会・踏査会−福岡県太宰府市・九州国立博物館、福岡県太宰府市, 宇美町・大野城)2008.11.1516
2003年の集中豪雨で大きな被害を受けた大野城は04年から5ヶ年にわたって福岡県と太宰府市により復旧工事に伴う発掘調査が続けられてきた。今回の例会はその調査成果のまとめとして、九博研修室で調査担当者二名から報告していただく。また九博トピック展で展示中の北石垣城門発見の「門軸摺金具」も見学できた。研究会後、JR二日市駅前のまるちゃん二日市の座で懇親会。
小澤佳憲(福岡県教育庁)下高大輔(太宰府市教育委員会)「大野城跡・災害復旧に伴う発掘調査の成果」

2日目は「大野城を徹底的に歩く」をテーマに、早朝からジャンボタクシーで大野城へ向かい、小澤氏、下高氏と合流、百間石垣で下車、屏風岩から大野城の北辺外郭線に取り付く。三角形状に飛び出したこの北辺部分は土塁の有無が議論となっていたが、水害で外斜面が崩れた部分を調査され、大規模な版築土塁が造られていたことが明らかとなった。その後、内郭北側の土塁線を見学し、土塁基底部の列石や柱穴を見学。また鬼ノ城などで見つかっている背面列石とみられる石列もあり、大野城の土塁が半夾築式であることを知った。最終年度の調査だった小石垣では石塁背面の状況や新たに発見された唐居敷(門礎石)を見ることができた。2007年に調査され軸摺金具が発見された北石垣城門を通り、再び百間石垣から西側土塁線を登る。屯水地区手前では雉ではないかとみられる突出部を見て、山頂近くの野外音楽堂で昼食。午後は山頂の四王院跡から水城口、坂本口の城門を見て、復原された大石垣を見学。大石垣は水害で谷部分のほとんどが全壊しかなり以前と違った印象になっていた。大石垣東側を急登坂して観世音口城門に到着。左右の土塁の残りがよく、背後に広い空間が設けられているのが印象的だった。この後、太宰府口、原口城門を見学して大野城の踏査は終了した。今回の見学会で大野城の規模の大きさ、工事作業量のボリュームが他の山城より一段と大きいことを実感することができた。帰路は宇美町歴民資料館に立ち寄り、百間石垣の宇美口城門の唐居敷を見学した。解散後、JR博多駅前の信長本家で反省会を開いた。
(参加者29名)

○第1回有志小例会(踏査会−山口県光市・石城山神籠石、平尾町・白鳥古墳、神花山古墳、田布施町・後井古墳、納蔵原古墳)2009.2.283.1
昨年、光市教委に入った河原剛氏を支援して石城山神籠石の遺構分布悉皆調査を有志で行った。前回(昨年12月)、河原氏と山元敏裕氏、向井一雄氏の三名で遺跡の南側土塁線を踏査したが、今回は北側土塁線を主に歩いた。調査の結果、北側は石塁部分以外では尾根上での土塁の欠落(省略)、列石の小規模化が目立ったが、東〜南〜西側は土塁、石塁共にほぼ連続して造られており、北側と対照的であることが判明した。2日目の午後は石城山周辺の古墳を巡った。この地域−熊毛郡には山口県を代表する大型墳や巨石墳が集中している。
(参加者6名)

○第2回有志小例会(見学会−三重県亀岡市・鈴鹿関、鈴鹿市・伊勢国分寺、伊勢国府跡)2009.4.11
3月に新聞報道のあった鈴鹿関を山中章氏(三重大)のご案内で見学した。亀山市歴博の亀山隆氏、藤岡直子氏にもお世話になった。鈴鹿関は平成18年に観音山公園で北端の築地が発見され話題になったが、今度は城山の西麓で南端に近い部分が検出された。観音沖地区では築地両側に瓦が多量に落下した状態が検出されていた。観音山〜城山西麓(観音沖)まで全長は700mに及ぶとみられている。山中氏によると、鈴鹿関の築地は地形に沿って走行し、西側のみで東側には設けられなかったと推定されている。鈴鹿関見学後、関町の蕎麦・天麩羅処 萌へ井で昼食を取り、亀山市歴史博物館を見学した。ここで山中氏、亀山氏らと別れて、鈴鹿市考古博物館を見学、伊勢国分寺、伊勢国府跡を見学して、近鉄四日市駅近くの鮮魚浜焼き・炉ばた 魚天で反省会を開いた。
(参加者5名)

○第3回有志小例会(踏査会−宮城県仙台市・陸奥国分寺、法領塚古墳、遠見塚古墳、石巻市・桃生城、東松島市・赤井遺跡、栗原市・伊治城、大崎市・宮沢遺跡、小寺・杉の下遺跡、名生館官衙遺跡、加美町・城生遺跡、東山遺跡、色麻町・一関遺跡)2009.5.2324
東北例会は2007年秋に岩手県・盛岡で開催したが、今回は宮城県で開催。小例会の企画の発端は、2月に平安時代の「のろし」跡発見の新聞記事で、「のろし」跡について城柵官衙遺跡検討会で発表された古川一明氏(多賀城調査研)とコンタクトを取り、宮城県の城柵を巡るミニツアー開催した。

1日目は、仙台駅を10:00に出発(ジャンボタクシー貸切)、途中陸奥国分寺や法領塚古墳を見学しながら、東北歴史博物館で古川氏と合流、桃生城と赤井遺跡(牡鹿柵)を見学。夜は仙台駅前の波奈で懇親会。二日目早朝一部のメンバーはホテル近くの郡山遺跡を見学。その後、宮城北端の城柵である伊治城を皮切りに宮沢〜名生館〜城生〜東山〜一関と大崎平野北辺に並ぶ城柵を駆け足で見学した。古川氏の発表された烽遺構は、?鶴の丸遺跡(伊治城から東南へ約1kmの低丘陵、東北自動車道工事で調査後破壊)と?宮沢遺跡川熊地区(宮沢遺跡の西南隅の小丘陵、ブッシュで山頂には登れず)。川熊地区と小寺・杉の下、名生館の遺跡は510km程度の距離で充分遠望可能、かつて検出された遺構も直径3m程の焼土坑で15-40m離れて2-3基設けられており、烽遺跡としての可能性は高いと感じた。
二重三重の土塁と堀、築地基礎の石積み(多賀城北辺)、外郭だけで中身がない城柵、官道から見えるところだけちゃんと造る城壁、大崎平野北辺に等距離に並ぶ5つの城柵、7世紀初め〜関東からの移民と柵戸、房総出身の道嶋氏、関東系の横穴墓・胴張り石室、郡山遺跡と淳足柵・磐船柵の共通性、浜汀に造られた牡鹿柵(赤井遺跡)、4世紀の前期古墳の存在…等々、驚きの連続、古いイメージの払拭、新しい東北古代史の予感…知ってるようで知らなかったことを本当に思い知らされた見学会となった。
(参加者8名)

○第4回有志小例会(見学会−奈良県明日香村・甘樫丘東麓遺跡)2009.7.3
蘇我入鹿の邸宅「谷の宮門」ではないかと新聞報道され、6/21に現説の行われた甘樫丘東麓遺跡を千田氏のご尽力と調査担当の次山淳氏(奈文研)のご協力を得て、研究会向けに特別見学会を開催していただいた。平日だったが、参加者は11名で関心の高さを窺わせる。蘇我氏邸の「城柵」ではないかという問題の石垣は、遺跡のある谷間の斜面に貼り付けたように設けられており「貼石」的な構造をしている。高さ約1mで全長は34m続いている。次山氏によると、石垣の造られた時期は飛鳥II650年頃)と推定され、その後石垣と共に谷間が埋め立てられ平坦面が拡張されながら、藤原京期まで継続使用されているという。甘樫丘は意外と南北に長く広く、たくさんの支谷が入り込んでおり未調査の箇所が多い。甘樫丘の調査はようやく始まった感が強く蘇我氏邸の探索は今後も続きそうだ。
(参加者11名)

○第40回例会(検討会−京都市・キャンパスプラザ京都)2009.9.56
テーマ「激動の七世紀史からみた古代山城−東アジアの動乱から古代国家成立まで−」
9/5
狩野 久(岡山大学名誉教授)「山城と大宰・総領と「道」制」
新蔵正道(開智高等学校)「隋唐帝国の成立と東アジア諸国」
倉本一宏(国際日本文化研究センター)「白村江の戦・壬申の乱と日本の国家形成」
9/6
向井一雄(古代山城研究会)「最近の古代山城調査事例」
討論(狩野、新蔵、倉本、小川、乗岡、向井)
パネラー:小川秀樹(行橋市教育委員会)乗岡 実(岡山市教育委員会)
司会:赤司善彦(九州国立博物館)
(参加者73名)

○第41回例会(検討会・踏査会−福岡県太宰府市・九州歴史資料館、福岡県太宰府市・藏司跡、福岡県筑紫野市, 佐賀県基山町・基肄城)2010.2.67
2/6
酒井芳司(福岡県教育庁)「大野城・水城を読み解く」(第8回九歴講座聴講)
「大野城跡出土刻書木柱と軸受金具」「水城のあゆみ−調査研究成果−」展見学
2/7
入佐友一郎(福岡県教育庁)「大野城跡災害復旧事業から学ぶ古代の土木技術」
踏査会「蔵司見学と基肄城・城の山道を歩く」
(参加者23名)

○第42回例会(検討会−福岡県太宰府市・九州国立博物館)2010.9.1112
テーマ「倉庫からみた古代山城−大宰府財政と軍制から探る−」
9/11
赤司善彦(九州国立博物館)「大野城の建物跡について」
田中淳也(対馬市教育委員会)「金田城の建物遺構」
棚橋利光(高安城の会)「高安城の倉庫礎石」
重松敏彦(古都大宰府保存協会)「大宰府財政からみた古代山城」 
鈴木拓也(近畿大学)「文献史料からみた古代山城の建物」
9/12
大田幸博(熊本県立装飾古墳館)「鞠智城跡の建物遺構について」
渡邊芳貴(西条市教育委員会)「永納山城跡の内部施設確認調査について」
宮田浩之(小郡市都市計画課)「北部九州の郡衙と倉庫」
向井一雄(古代山城研究会)「律令期倉庫復元事例と倉庫の構造」
※鬼ノ城の城内建物については岡山県古代吉備文化財センター現説資料を使って向井が解説、松波宏隆は「韓国古代山城内の建物址調査事例」を誌上報告。
討論(重松、鈴木、赤司、田中、棚橋、大田、渡邊、宮田、向井)
司会:乗岡 実(岡山市教育委員会)
(参加者64名)

○第43回例会(踏査会−香川県高松市・屋嶋城、香川県坂出市・新宮古墳、綾織塚古墳、讃岐城山城、香川県三豊市・宗吉瓦窯跡、愛媛県四国中央市・向山古墳、愛媛県西条市・法安寺、永納山城)2011.1.1516
1/15
屋嶋城(浦生の石塁発掘現場)、開法寺、鴨廃寺
新宮古墳・綾織塚古墳、讃岐城山城(水門・城門)
1/16
讃岐城山城(不動滝・サルブチ滝のホロソ石)
宗吉瓦窯史跡公園、向山古墳、法安寺
永納山城(城内発掘現場)
宿泊:城山温泉(香川県坂出市府中町5913-3
(参加者20名)

○第44回例会(検討会−兵庫県芦屋市・芦屋市民センター)2011.9.34
テーマ「古代山城の築城を支えた技術」
9/3
森岡秀人(芦屋市教育委員会)「近世城郭の石切場−徳川大坂城東六甲採石丁場の発掘調査から−」           
松尾洋平(古代山城研究会)「古代山城の石材調達 −鬼ノ城を中心に−」
村上恭通(愛媛大学東アジア古代鉄文化研究センター)「古代鉄器生産の一様相−朝鮮式山城と鉄器生産−」
※中四国・関西を台風直撃のため村上氏来芦出来ず、向井がパワポ代行解説。
高田 徹(城郭談話会)「中・近世の城づくり」
9/4
山田隆文(奈良県文化教育課)「造寺司の実像と運営の実態」
松波宏隆(龍谷大学)「作城碑・刻字城壁からみた韓国古代の城壁構造」
(参加者37名)

○第45回例会(検討会・踏査会−福岡県行橋市・行橋市民会館別館るーぷる研修室、御所ヶ谷山城、福原長者原遺跡、行橋市歴史資料館、福岡県みやこ町・みやこ町歴史民俗資料館、甲塚古墳、上坂廃寺、船迫窯跡、木山廃寺、菩提廃寺)2012.3.34
3/3
山口裕平(行橋市教育委員会)「御所ヶ谷神籠石の近年の調査」
金田善敬(岡山県古代吉備文化財センター)「鬼ノ城内の土手状遺構」
渡邊 誠(高松市教育委員会)「屋嶋城跡の城壁構造〜近年の調査から〜」
渡邉芳貴(西条市教育委員会)「永納山城跡発掘調査成果(平成21年度〜23年度調査)」
3/4
御所ヶ谷山城(中門奥の堤防状遺構・西門)〜福原長者原遺跡〜みやこ町歴史民俗資料館〜甲塚古墳〜上坂廃寺〜船迫窯跡公園〜木山廃寺〜菩提廃寺〜行橋市歴史資料館
(参加者25名)

○第46回例会(検討会−岡山市・岡山大学)2012.9.12
テーマ「古代山城と戦争を考える」Part1 武器・武装篇
9/1
松木武彦(岡山大学)「古墳時代の軍事組織と国家形成−古代山城前史として−」
西股総生(中世城郭研究会)「戦国時代の軍隊と城郭」
向井一雄(古代山城研究会)「韓国における山城内出土の甲冑資料」
9/2
津野 仁(とちぎ未来づくり財団埋蔵文化財調査センター)「飛鳥・奈良時代の武器と山城」
近藤好和(国際日本文化研究センター)「日本中世の武具と戦闘」
松波宏隆(龍谷大学)「韓国古代の武装と攻城兵器」
討論(松木、西股、津野、近藤、松波)司会:向井
(参加者45名)

○第47回例会(踏査会・検討会−福岡県宇美町・大野城クロガネ岩城門、福岡県筑紫野市・阿志岐山城、福岡県小郡市・九州歴史資料館)2013.2.1617
9/16
踏査会
大野城クロガネ岩城門〜阿志岐山城
9/17
テーマ「神籠石系山城を考える」九州vs瀬戸内
稲田孝司(岡山大学名誉教授)「古代山城の技術・軍事・政治」
小澤佳憲(九州歴史資料館)「古代山城の考古学的検討」
李日甲(東洋文物研究院)「韓国古代城郭に対する小考−最近考古学的調査成果を中心に−」
発表後、三名のパネラー(松尾洋平、渡邉芳貴、山口裕平)を加えて討論を予定していましたが、発表時間の都合で中止しました。
(参加者52名)

○第48回例会(検討会−大阪府東大阪市・近畿大学)2013.8.319.1
テーマ「古代山城と戦争を考える」Part2 兵制・軍制篇
8/31
松川博一(九州歴史資料館) 「古代大宰府の軍制」
鈴木拓也(近畿大学)「古代東北の軍制と城柵」
来村多加史(阪南大学)「隋唐時代の軍事制度」
9/1
田中晋作(山口大学)「考古資料(武器組成)からみた古墳時代中期の軍事組織」
古川順大(九州大学)「国造軍の再検討」
討論(松川、鈴木、来村、田中、古川)司会:向井
(参加者62名)

○第49回例会(検討会・踏査会−香川県高松市・高松市埋蔵文化財センター、香川県坂出市・讃岐城山城、讃岐国府跡、香川県善通寺市・王墓山古墳)2014.2.1516
2/15
テーマ「神籠石系山城を考える」Part2
草原孝典(岡山市教育委員会)       「古代山城とその周辺」
渡邊 誠(高松市教育委員会)         「讃岐の二つの古代山城の築城と廃城」
討論・意見交換、司会:向井
2/16
踏査会
讃岐城山城(近年新発見の列石遺構2ヶ所)〜讃岐国府跡(県埋文センター調査現場見学)〜王墓山古墳・宮が尾古墳(石室見学)
※当初讃岐城山城の内郭ラインを一周踏査しようと考えていましたが、山上には残雪多く残念ながらポイントのみの見学となりました。
(参加者23名)

○第5回有志小例会(検討会−京都市・ウイングス京都)2011.11.28
徐程錫(公州大学)「韓国山城で発見された石壁建物の性格について」
(参加者約20名)

○第6回有志小例会(踏査会−韓国・慶州明活山城、扶余東羅城発掘現場見学)2013.11.211.5
韓国山城踏査旅行
11/2 慶州富山城、明活山城(北門址発掘現場)
11/3 丹陽赤城、寧越正陽山城(王儉城)
11/4 江陵崛山寺、王?山城・溟州山城、原州法泉寺
11/5 扶余羅城(東羅城2門址発掘現場)、陵寺、北羅城、王興寺、百済文化団地
(参加者6名)

7回有志小例会(踏査会−香川県高松市・屋嶋城)2013.12.15
屋嶋城城門発掘現場見学会
北側解体に先立つ屋嶋城城門の北壁追加調査と浦生石塁の発掘現場を見学。
(参加者5名)

50回例会(検討会−小郡市・九州歴史資料館、太宰府市・太宰府市文化ふれあい館)2014.9.67
テーマ「城柵と山城−古代国家の東西軍事施設の実像−」
9/6(九州歴史資料館・研修室)
古川一明(東北歴史博物館)「宮城県の古代城柵」
赤司善彦(福岡県教育庁)「九州の古代山城−1990年以降の調査成果について」
西野 修(矢巾町教育委員会)「岩手県の古代城柵」
9/7(太宰府市文化ふれあい館・実習室)
松尾洋平(古代山城研究会)「瀬戸内海沿岸部の古代山城」
伊藤武士(秋田市教育委員会)「出羽国北部(秋田県域)の古代城柵について」
討論(古川、西野、伊藤、赤司、松尾、鈴木、向井)
パネラー:鈴木拓也(近畿大学)
司会:向井一雄(古代山城研究会)
(参加者72名)

○第51回例会(踏査会−納経遺跡、播磨城山城)2015.1.2425
播磨城山城踏査会
1/24 経納遺跡(兵庫県佐用郡佐用町久崎)
経納遺跡〜上郡町郷土資料館(兵庫県上郡町上郡)〜野磨駅家跡(落地遺跡・飯坂地区/八反坪地区)
1/25 播磨城山城(兵庫県たつの市)
たつの市立埋蔵文化財センター(たつの市新宮宮内)〜播磨城山城〜馬立古墳群・姥塚古墳(新宮町馬立)〜はっちょう塚古墳群(馬立南山)
(参加者30名)

○第52回例会(見学会−姫路城下町、姫路城)2015.10.25
姫路城見学会
姫路城本丸背後の姫山原始林内のI期石垣(羽柴時代)〜姫路市埋蔵文化財センター(姫路市四郷町坂元)〜宮山古墳〜見野古墳群・見野の郷交流館(四郷町見野)
(参加者12名)

○第53回例会(検討会・踏査会−香川県高松市・高松市埋蔵文化財センター、屋嶋城)2016.4.1617
4/16(高松市埋蔵文化財センター 2F講座室)
テーマ「最近の古代山城調査成果報告」
渡邊 誠(高松市教育委員会)「屋嶋城の調査と整備−城門の調査について−」
山口裕平(行橋市教育委員会)「御所ヶ谷神籠石の最近の調査成果」
下原幸裕(九州歴史資料館)「大野城跡の調査成果−近年の調査から−」
義則敏彦(たつの市教育委員会)「播磨城山城の最近の調査成果−3次元航空レーザ測量に見る城山城」
向井一雄(古代山城研究会)「韓国の城門調査情報」「讃岐城山の新発見列石」
4/17 屋嶋城踏査会(香川県高松市)
屋島北端の長崎鼻古墳、長崎鼻台場・狼煙場(近世)〜浦生石塁〜整備された屋嶋城城門(3月オープン)〜屋島南嶺南端の冠ヶ嶽経塚
(参加者28名)

○第54回例会(検討会・踏査会−福岡県大野城市・大野城まどかぴあ、雷山城)2016.12.2324
テーマ「天智紀山城の立地を考える」
12/23(大野城まどかぴあ 306会議室)
大高広和(福岡県教育庁)「天智朝における防衛体制−防、烽、城−」
小鹿野亮(筑紫野市教育委員会)「古代山城へつづく道−基肄城と阿志岐山城の場合−」
木村龍生(鞠智城・温故創生館)「鞠智城築城の背景とその役割」
12/24雷山城踏査会
雷山千如寺(糸島市雷山)〜香合石(神籠石)〜雷山城(糸島市雷山・飯原)〜曽根古墳群(糸島市曽根)〜三雲遺跡群(糸島市三雲)〜怡土城(糸島市高祖)
(参加者43名)

○第55回例会(踏査会−御所ヶ谷城、福原長者原遺跡、行橋市歴史資料館、福岡県京都郡みやこ町・みやこ町歴史民俗博物館、福岡県築上郡築上町・船迫窯跡公園)2017.10.29
御所ヶ谷城東石塁現場見学会(福岡県行橋市)
行橋市歴史資料館(行橋市中央コスメイト行橋内)〜みやこ町歴史民俗博物館(みやこ町豊津)〜豊津藩庁跡〜船迫窯跡公園(築上郡築上町船迫)〜福原長者原遺跡史跡広場(行橋市南泉)〜御所ヶ谷城(東石塁発掘現場・中門)
(参加者8名)

○第56回例会(踏査会−屋嶋城)2017.12.10
屋嶋城浦生石塁現場見学会(香川県高松市)
屋嶋城(浦生石塁発掘現場・城門)〜白鳥廃寺(東かがわ市湊)〜富田茶臼山古墳・さぬき市歴史民俗資料館(さぬき市大川町富田中)〜石井廃寺(さぬき市寒川町神前)
(参加者10名)

○西海道官衙研究会との前畑土塁合同研究会(見学会・検討会−福岡県筑紫野市・前畑遺跡、福岡県太宰府市・太宰府館)2017.1.22
テーマ「新発見の古代の土塁を考察する」
午前中は現場見学、午後は研究会(太宰府市地域活性化複合施設「太宰府館」まほろばホール
小鹿野亮(筑紫野市教育委員会)「筑紫野市前畑遺跡の土塁遺構について」
松田順一郎(鴻池新田会所学芸員)「前畑遺跡の土塁盛土にみられる変形構造」
井上信正(太宰府市教育委員会)                  「大宰府羅城説と既往の古代土塁遺構の調査から見た前畑遺跡」
山村信榮(太宰府市教育委員会)                  「大宰府羅城と通行施設としての古代土塁について」
討論:古代の土塁関連遺構の考察と評価(小鹿野、松田、井上、山村、向井、山田、亀田)
パネラー:向井一雄(古代山城研究会)、山田隆文(橿原考古学研究所)
司会:亀田修一(岡山理科大学)
(研究会からの参加者19名)

1回韓国山城発掘現場見学会 2016.8.299.2
8/29 仁川桂陽山城(仁川市桂陽区、大型建物址・雉1・北西谷部建物址群 発掘現場)??文化財研究院(高陽市)
8/30 ソウル峨嵯山城(ソウル特別市広津区、水門・望台 発掘現場)、胎峯山堡塁(揚州市隠縣面)、隠岱里土城(漣川郡全谷邑)、堂浦城(漣川郡嵋山面)、無等里第2堡塁(漣川郡旺澄面)
8/31 瓠蘆古壘(漣川郡長南面)、七重城(坡州市積城面)、兩遠里支石墓(漣川郡)、檜巖寺址(楊州市檜巌洞/博物館見学)、京畿道博物館
9/1  寧越正陽山城(寧越郡寧越邑、外城甬道 発掘現場)、忠州山城(忠州市直洞、南門址 発掘現場)
9/2 中原高句麗碑展示館(忠州市可金面塔坪里)、ハルミ山城(龍仁市處仁区)、板橋博物館(城南市盆唐区、板橋洞古墳群百済石室など)
(参加者7名)

○第1回中国東北・高句麗山城踏査会 2017.4.295.5
4/29 大黒山城(大連市)
4/30 呉姑山城(大連市普蘭店区星台鎮)、庄河城山山城 前城(庄河市)后城(夾河山山城)
5/1  五女山博物館、五女山城(桓仁県桓仁鎮)、石湖関隘(通化県石湖郷)
5/2  関馬牆関隘(集安市清河鎮)丸都山城(集安市)3名は午後〜好太王碑、将軍塚など見学
5/3  国内城(集安市)、禹山2110号墳・992号墳、赤柏松土城(通化県快大茂鎮)、転水湖山城(新賓県響水河子郷)、黒溝山城(新賓県紅廟子郷)
5/4  高倹地山城(桓仁県?來鎮)、燕州城(灯塔市西大窯鎮)
5/5  帰国
(参加者7名)

○第2回韓国山城発掘現場見学会 2017.8.278.31
8/27 玉山山城、巨済縣官衙、屯徳岐山城(巨済市)
8/28 西生浦倭城(蔚山市、駐車場造成地発掘現場)、開雲浦城(蔚山市、西雉城発掘現場)、関門城(慶州市)、月城学術調査団事務所、月城(慶州市、C地区→A地区事務所→C地区54号垓字 発掘現場)、明活山城(慶州市)、殿廊址・南古塁(慶州市)
8/29 水精峰・玉峰古墳墳、晋州城・国立博物館(晋州市)船津里城、勒島遺跡(泗川市)、大局山城(南海郡雪川面)、南海倭城(南海郡南海邑船所里)壬辰城(南海郡南面)
8/30 主山城(高霊郡高霊邑)、高霊烽火山城(高霊郡星山面、発掘現場)、盃山城(釜山市蓮堤区、貯水池2発掘現場)、釜山博物館(釜山市南区)
8/31 馬?山城(金海市生林面)、新基山城(金海市酒村面)
(参加者7名)

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